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【SS】第五話 花子「口裂け女とルームシェア」

1: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:44:28 id:E4j


引用元: ・花子「口裂け女とルームシェア」

2: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:44:35 id:E4j
口裂け女「花子さーん、ご飯できたよー」

花子「はい、今行きます」

花子(あれから一週間、時間が経つのは早い)

花子(家事や掃除などは分担し、お互いの部屋に勝手に入る事していない)

花子(何よりも、本当の家族の様な生活を僕は送っている)

口裂け女「今日はお好み焼きですよ~、大阪に行ってた時に教えて貰った作り方なので味は保証できます!」

花子「凄い……口裂け女さんって料理沢山出来るんですね」

口裂け女「凝った料理はあんまり作りませんけどねぇ、現世は食べ物が美味しいんで色々食べたいですし……外食ばっかりだとお金と妖力が掛かっちゃいますからね」


3: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:44:53 id:E4j
花子「その口を隠すの大変ですよね……あ、でも巫女さんが護符くれたから暫くはラク出来るのでは?」

口裂け女「ですね、さ、食べましょう!」

花子(彼女は良い妖怪だ、こんな僕でも優しく接してくれる)

花子(こんな生活は今まで送った事が無かった、だからルームシェアと聞いた時は不安しか無かった)

花子(けど、今では……この生活を提案してくれた巫女さんに感謝している)

口裂け女「あ、花子さんほっぺにソースが」

花子「えっ」


4: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:45:10 id:E4j
口裂け女「拭いてあげますね、ほらっ」

花子「だ、大丈夫だよ……わぷっ」

口裂け女「良し、綺麗になった」

花子「…………」























花子「僕もうダメかもしれない」

巫女「久々に会っていきなり何よ、何でそんな顔してんのさ。お煎餅も湿気る勢いね」


5: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:45:33 id:E4j
花子「口裂け女さんに悪気が有るわけじゃ無いのは知ってるんだ。でも、でも……」

巫女「でも何よ」

花子「……なんか、ドキドキする」

巫女「……」

花子「……」

巫女「……えーっと、んー……そのー、もしかしてーだけど、本当もしかしてぇ……だけどさ」

花子「う、うん……」

巫女「……お前、惚れた?」

花子「なっ!?」


6: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:45:51 id:E4j
巫女「いやだってそれさ……よりにもよって同性に、それでドキドキするとかどうなってんのマジで。真面目にそれ多分恋よね、いや確実に」

花子「そそそ、そんな事あるわけ無いよ!」

巫女「あーマジかー、この前口裂け女にレズレズおちょくってたけど花子さんのがそっちの気があったかー、しくじったぁぁ……」

花子「真面目に聞いてよ、僕どうなるのさ」

巫女「いや知らないから、そこは私の干渉すべき世界じゃないから。と言うか巻き込まないで下さい、遠くから生暖かく祝福させて頂きますから」

花子「どうにかしてよ管理者!」

巫女「むーりー。むりむりむりむりかたつむり~、私生活にまで首を突っ込むほど巫女さんお人好しじゃないから~。と言うかこっちも色々面倒で手が貸せないんですぅ」

花子「何かあったの?」


7: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:46:08 id:E4j
巫女「いやー話すと長くなるから省くんだけど、今ちょっと立て込んでてねぇ……あ、やべっ。携帯鳴ったからちょっと逃げるわ」

花子「えっ、ちょ、巫女さん!?」

巫女「いやーごめんねぃ、とりあえず自分に素直になってみてからでも遅くは無いんじゃないの? うわ着信止まんねぇヤバイヤバイ」

花子「じ、自分に素直にって……」

巫女「まぁほら、何事も楽観的に考えなさい……っと、それじゃあまたねっ」

花子「あ、ちょっと巫女さん家の鍵は掛けなくて良いの!?」

巫女「うるせーこんなオンボロ家に誰も来ないからへーきよ、ばいならっ」

花子「あ……行っちゃった……」

花子「……なんで携帯の着信鳴ったから逃げるんだろう」


8: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:46:27 id:E4j
喫茶店

花子「自分に素直に……って、どうすれば良いんだろう」

花子「んー……わかんないや……」

花子「大体、恋とかそういうの、あるはず無いし……うん、それが僕の素直な気持ちだ、そうに違いない……」

???「そこの貴女!」

花子「へ?」

???「貴女よ貴女、スーツのあ・な・た!」

花子「ななな、何ですか……?」

???「貴女……あの人の匂いがする」

花子「ええっ!?」

???「どこに隠したのよ教えなさいよはーやーくぅー!」


9: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:46:42 id:E4j
花子「ぐえっ、く、くるしっ……首、首入ってる……」

???「早く教えないともーっと酷い目にあーうーわーよー?」

花子「だ、だずげでぇ……」

???「ん?」

花子「ぁぅ……っ……」

???「この匂い……あの人のだ、あっちから匂う!」

花子「うわっ!? げほっ、ごほっ……」

???「待ちなーい!」

花子「な……何だったの……ごほっ」


10: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:47:00 id:E4j
花子「……あ」

花子「……え、えっと……すいませんっ、すいませんっ、騒がしくしてすいませんっ!」





















花子「ひ、酷い目に会った……あの子何だったんだろう。あの人の匂いって何さ……」


11: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:47:19 id:E4j
花子「最近あんまり運が無い気がするなぁ……職場は急に変更されてオフィスビルになるわ、さっきみたいに突然金髪の子に首締められるわ……」

花子「おまけに変な気持ちもあるし」

花子「もー、どうすれば良いのさ……」

口裂け女「ん? どうしたの花子さん?」

花子「ひゃっ!?」

口裂け女「わっ、そんな驚く事?」

花子「ととと、突然声を掛けられてびっくりしただけ!」

花子(えぇ~、よりにもよってここで口裂け女さんと会うの!?)

口裂け女「そ、そう……それよりどうしたの?」

花子「べべ、別に何でもないよ……最近運が悪い気がするなぁ、って思ってただけ」

口裂け女「あー、まぁ突然私みたいなのとルームシェアってなったりしたからね~」

花子「そ、そこじゃないから!」

口裂け女「?」


12: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:47:40 id:E4j
花子「……僕は楽しい、よ。今の生活……」

口裂け女「……うん、私も楽しいよ」

花子「……あ、あのっ」

口裂け女「何?」

花子(あーどうしよう、どうしよう……えーっと、僕は貴女の事を良い友達と思ってるけどそんな気は一切無いから……あぁでもこれじゃなんか違う、えーっと、えーっと……)

口裂け女「んー……あんまり悩まない方が良いんじゃないですかね」

花子「へ?」

口裂け女「いやほら、思い詰めると辛いだけっていうかさ……私達、妖怪だけど人間達に紛れて生活してると……こう、色々と思い詰めちゃうじゃない?」

口裂け女「どうして私は人間に生まれなかったのかなー、とか。それで落ち込むと余計に辛いだけだし……」

口裂け女「まぁ、何が言いたいかって言うとさ。なかなか無い同居生活の仲間なんだし、ぶちまけちゃおうよって事」

花子「……」

口裂け女「こんな私でも、花子さんの役に立てれば嬉しいなぁ」


13: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:47:58 id:E4j
花子「…………」

花子(……僕は……僕は……)

口裂け女「あはは……なんか小っ恥ずかしいな、こう言うの」

花子「あ、あの……口裂け女さん!」

口裂け女「な、何?」

花子「僕……僕っ……!」

















花子「貴女が好きになっちゃいました!」

口裂け女「……ん?」


14: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:48:16 id:E4j
口裂け女「待って、待ってね花子さん。その好きってのはアレよね、恋愛絡みじゃなくて女子高生の軽いノリの好きって奴よね?」

花子「違います! 本当に好きになったんです!」

口裂け女「誰に吹き込まれた誰に、あの巫女か。巫女なのかそうでしょう、ねぇ!」

花子「自分の気持ちに素直になって……僕、気付いたんです!」

口裂け女「だから待ってってば、ねぇ待ってってば」

花子「初めは良い人だな、と思ってました……でもいつの間にか、僕は貴女が居ると……ドキドキが収まらなくて!」

口裂け女「あの巫女に何盛られた、媚薬か、よし殺そう」

花子「好きです口裂け女さん、大好きなんです!」


15: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:48:34 id:E4j
口裂け女「どうしてこうなった」





















閻魔「あー眠い、昨日は久々の集会で盛り上がったわ~……仕事する気にならねぇ」


16: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:48:50 id:E4j
閻魔「やっぱオンラインゲームの集会楽しいわー、キャラの熱い思いがヒシヒシと伝わってもう閻魔様大興奮」

閻魔「ハッスルし過ぎて疲れたし、徹夜だし……次の法廷まで時間あるし……」

閻魔「どれ、暇潰しに現世でも見て見るかな。巫女っち何やってんだろ……って、おや。あれは口裂け女か。何やってんだあいつ」

花子『好きなんです!!』

閻魔「げほっ、ごほっ……あぁびっくりした、むせた」

閻魔「アレって確か、巫女の書類にあった花子……ん、待てよあいつ女だよな?」

閻魔「……ははぁーん、そういう事か。なるほどなるほど……」

閻魔「よぅしよぅし、良い玩具見付けちゃった、げへへ」


17: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:49:07 id:E4j
スネカ「失礼します閻魔様、次の法廷へのお時間が……」

閻魔「いーい所に来たスネカ!」

スネカ「はい?」

閻魔「ちょっとこの帽子被って、あ、お面は取ってね……んで、これとこれ着てこれ持って」

スネカ「ちょっ、閻魔様! なんてふしだらなっ!」

閻魔「ほらほら着て着てぇ……あ、胸がキツい。お前胸大きいんだな」

スネカ「人の服を脱がせながら何言ってんですか貴女は!!」

閻魔「ほぅれほぅれ、ここか、ここが良いのかぁ!」

スネカ「いやぁぁぁぁぁ!!!」

閻魔「あーっはっはぁ!閻魔様に不可能などなぁい!」

スネカ「ちょっ、それ下着っ!」

閻魔「あ、ここまでしようとは思ってなかったわ。ごめんこれは返す」


18: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:49:23 id:E4j
スネカ「全部返して下さい!」

閻魔「だーめ、あんたは今日一日私の影武者になるのだー、私は現世に行ってくるのだー、はーははぁ」

スネカ「ま、また影武者ですか! 何度目ですか何度目!!」

閻魔「閻魔様、細かい事は気にしない性格なのです。そんじゃ後はよろしゅう、アデュー!」

スネカ「え、閻魔様ぁぁぁぁぁ!?」

閻魔「なーに、明日には戻ってくるぜー。あーばよ嬢ちゃ~ん、達者でな~」


19: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:49:42 id:E4j
スネカ「ばっ、馬鹿ぁぁぁぁぁ!!!!!!」




















閻魔「さて、遊びに行くかね。久々の現世に」

閻魔「口裂け女と花子……んー、血が滾る」

閻魔「恋の天使、閻魔様。貴女のハートにロックオンのお手伝いに行ってやろう!」


20: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:50:00 id:E4j
閻魔「はぁーっはっはっはぁ!!!」
















餓鬼「おんや、ま~た閻魔様抜け出しおったな」

雪女「あの人、自分の立場分かってないんでしょうね……寒っ」


21: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:50:16 id:E4j
餓鬼「おめぇさん、スネカちゃんの手伝いに行ってやれ」

雪女「寒くて嫌だ」

餓鬼「この前は酷い有り様だったべ、スネカちゃん満身創痍で地獄風呂にどざえもんしてたらしいべ?」

雪女「……流石にあれは見てられなかった」

餓鬼「ほれ、地獄蒸饅頭たらふく食わせてやっから手伝ってこい」

雪女「……甘い物で釣るとは卑怯、寒い……」

餓鬼「つべこべ言わずはよやってこい」

雪女「……分かった。地獄蒸饅頭たくさん貰うからね。あぁ、寒い寒い……」


22: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:50:34 id:E4j
餓鬼「……寒いのはお前さんが薄着だからだろうに、まぁええか」















遡る事、一週間前

巫女「あー、ついに来ちゃった。あー来ちゃった……」

巫女「ささっと帰りましょう、ささっとね」

巫女「……コンニチハー、メリーサーン」

巫女(帰りたい……)



続く


23: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)19:51:03 id:E4j
多分今月最後の暇潰し、また何処かで~


24: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)20:02:36 id:d49
百合?


25: 名無しさん@おーぷん 2015/01/23(金)20:08:50 id:E4j
>>24
百合っぽいかもしれません、どうなるかはまた考えます
ありがとうございました


【続編】
【SS】第六話 巫女「メリーさんと食事会」 - おーぷん日報

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